こんにちは、編集長です。
最近、月を意識する生活を始めたら・・やはり月と女性性は切り離せないと感じてます。
そういうわけで、今こそ「性」について学びたいと、この本を手に取りました。
性の話題というだけで、嫌悪感を抱く女性も少なくないと思うのですが、それ自体が権力者やメディアからの「刷り込み」かもしれません。
それに、たとえば・・
こういったことのすべてと、まったく無縁で生きてきた人なんて、どれほどいるんだろう?
それらに蓋をして生きるって、切ない・・
この本を読んで、そう感じました。
現代社会では、「性」のことがタブー視されています。
わたしたちの生活から「性」的なものの匂いが締め出されている一方、ポルノやセクシャルさを強調した、あまりにも偏った情報だけが氾濫している現状。
どこか歪んでいる。おかしい。苦しい。
そう感じたことはありませんか?
こうした状況を生み出している背景には、こんな意識があるのではないか?
“なぜ性の真実『セクシャルパワー』は封印され続けるのか”の著者である夏目祭子さんが、課題提起をしています。
こういった「常識」が社会的に醸成されてしまっている現状では、性の本質に向き合うのは困難に違いありません。
いつから「性」は、汚らわしいものになってしまったのでしょうか。
女性原理主導の時代には、女は女神でいられました。
「聖なる性」の時代には、女性は自然の体現者でした。
女性は、新しい命を腹から産み出す力を持っているいること。たとえ産まなくても月経という、規則正しい自然のサイクルを体が表現するようにできていること。
だから、当時男性たちは、女性の力を頼りにしました。自分と世界を結びつけてくれる力を女性が持っていたから。
それゆえ、太古の世界には「大地母神(だいちぼしん)」を崇拝する信仰がありました。
キリスト教以前のヨーロッパ、ユダヤ教・イスラム教徒以前のエジプトと中近東。儒教以前の中国・・みなそれぞれ、この世のあらゆる命を生み出す働きをする魅力的な女神や天女が登場する神話をもっていました。
それが古代国家の成立の頃には、母権制社会は父権制にとってかわられました。
父権制というのは、手っ取り早く言えば「囲い込み競争」の世界。
土地や財産、自分の従う人間を「俺のものだ」と独占しようとする。
妻も子どもも、男性が所有物として管理する・・
しかも、自然の周期を月経や出産で体感できる女性と違い、男性が考えた権力というのは、自然のままに生まれたり消えたりするものではなかったのです。一度手に入れたら、永久不変のものとして、この世界に「固定」されることを願いました。
だから大なり小なり、権力を得た男性たちは、支配を「維持する仕組み」を作ることに力を入れたのです。
そうして、権力者たちは
まず初めに、宗教から性の匂いを締め出しました。
その上で、
「女は男をセックスの欲望へと誘惑する罪深い存在だから純潔にふるまうように」
と説いたのです。
こうして、西洋でも東洋でも、性的なことは汚らわしいとする価値観を、人々の心の拠り所としている宗教の場で徹底させていきました。
女性原理と男性原理。男性は飽くなき欲求で欲し続ける。
こうして、権力者たちは、宗教を通して性に関する「彼らに都合のよい」価値観を徹底的に刷り込みました。
そして、現在では、この役割をマスメディアが担っていると言われます。
マスコミを通して、そうとは気づかせないような巧妙なやり方で、日々、国民全体に発信されているメッセージ。
少し考えたらきっと、わかります。
巷には、「女を売りにするとお金になるよ」というメッセージが溢れかえっています。
そして、それは、ほとんどが
「そのままの貴方」ではなくて「こんな女なら高く売れるよ」という情報なのです。
こうして、心の内部で静かに、自分でも気づかないうちに、多くの女性が自己否定の心を育ててしまう。
そうして、本来の女性性は、貶められ、歪められてしまいました。
その結果、認められるためには「女であることを、表面的に求められる性だけ」を差し出そうとする女性が増えてしまいました。
この本では、そうして現在「性」の在り方が歪んでしまった背景を伝えたあとに
などが書き記されています。
ぜひ、手に取ってみてください。
性の交わりは美しい波動を放つものである ことを思い出せてくれる本です。